2021/04/11
日常
文楽 国性爺合戦 を見てきました
10年近く文楽に親しんできましたが、初めて観る演目、国性爺合戦を楽しんできました。
題名だけは、学校で習ったか、知っていましたが、内容は全く知りませんでした。
なんと、親子3人で大陸に渡って韃靼(だったん)国に侵略されそうな明に手助けをしようという、とんでもない話です。
話は飛びますが、その100年少し前、豊臣秀吉は朝鮮に兵を出し、明に攻め入ろうとしました。現代に生きる私は秀吉が世界の広がりを何も知らなかったからやったことだと思っていましたが、先日読んだ出口治明著「ゼロから学ぶ日本史講義・戦国江戸篇」では、次のように書かれていました。当時の日本の米の生産力から計算すると、日本は50万人の兵士を動員することができた。当時の世界で50万人規模で軍隊を動員できたのは中国と日本ぐらいしかない。また、当時の日本は戦国時代でしたから、実戦に慣れていた。銀の生産量も世界の三分の一を占め、お金は山ほどあった。単純に数字の上では明と戦うのは決して秀吉の妄想だけではなかったのだそうです。
近松門左衛門はそんなことを知っていて国性爺合戦を書いた(初演は1715年)とすれば、これはすごいということになりますね。