2020/08/31
ひとりごと
ひとりごと 安倍首相の辞任に寄せて
(毎週月曜日に社員向けに社長新聞を発行しています。その末尾の記事、「ひとりごと」を転載します。
世間の出来事をいろいろな側面から見てみようという意図もあるので、かなり偏った表現もありますが、ご容赦ください。 増田昭雄)
安倍首相が先週、辞任されました。長い間の激務、まずは、おつかれさまでしたと言いたいです。
外交や経済の面で、一定の成果を上げられたと思いますが、私たちは負の面として覚えておかなければならないことがあります。それは、日本銀行を身動きがつかない状態にしてしまったということです。
安倍さんが首相になる前は日本の国債は、多くを銀行や生命保険会社が持っていました。日本銀行はお金を刷っていくらでも発行できるので、国債を引き受けてはいけないという不文律がありました。それを黒田総裁を指名して破らせたのは安倍さんです。今や日銀は国債の44%を持っています。国がお金を刷って、国の借金を賄っているという非常に危ない状況なのです。
これはどこかで元に戻さなければならないことですが、安倍さんはそのようなことには関心を示さずに辞めてしまいました。若い世代に課題を押し付けたままで。これだけ人気があったのに、財政再建については何もしてこなかった、この点を私たちは忘れてはいけないと思うのです。