2022/10/24
ひとりごと
ひとりごと トラス首相の辞任に思う
(毎週月曜日に社員向けに社長新聞を発行しています。その末尾の記事、「ひとりごと」を転載します。
世間の出来事をいろいろな側面から見てみようという意図もあるので、かなり偏った表現もありますが、ご容赦ください。 増田昭雄)
イギリスのトラス首相が就任からわずか44日で辞任することになりました。経済面での失政が原因です。具体的には、大規模な減税案を打ち出した→国債が暴落→通貨ポンドが下落→10%を超えるインフレ→国民の支持を失う、閣僚の辞任。短期間にこのようなことが起こったわけです。(インフレはそれより前から始まっていますが)
日本も他国の話ではありません。イギリスのような減税はしていないけれど、巨額の財政赤字がある上に財源の手当てもせずにコロナ対策、インフレ対策、防衛費の増額をと、財政拡大策を次々と打ち出しています。実際に円安の主因は財政悪化だと私は思っていますし、消費者物価にして3% 程度のインフレに対する対策として小麦やガソリンに多額の補助金を出していてはますます財政は悪化し、さらなる円安を引き起こす魔の循環に陥っていると考えます。
消費税を廃止や減額せよという無責任な政策を口にする政党もあります。今、大切なことは国民に負担を強いることに説明をしつつ、財政を健全に戻していくことだと考えます。物事の本質を見失ってはならないと考えています。