2018/11/26
ひとりごと カルロス・ゴーン会長の逮捕劇について
(毎週月曜日に社員向けに社長新聞を発行しています。その末尾の記事、「ひとりごと」を転載します。
世間の出来事をいろいろな側面から見てみようという意図もあるので、かなり偏った表現もありますが、ご容赦ください。 増田昭雄)
先週、ルノー、日産、三菱自動車で会長を務めるカルロス・ゴーン氏が東京地検特捜部に逮捕され、取り調べを受けています。日産の経営陣はクーデター説を否定していますが、ゴーン氏の方針に耐えきれなくなった日本人の経営層がゴーン氏を排除しようとしたことがきっかけだったようです。それにしても毎年20億円の報酬のうち半分を隠して受け取っていたというのですから、驚きです。
稲盛さんは「京セラフィロソフィ」の中でこのようにおっしゃっています。
人格とは固定的で全く変化しないものではなく、「変化する」ということです。例えば、まじめで立派な人格者だと思っていたのに、リーダーになって周りからちやほやされるうちにだんだん傲慢になり、ついには人柄がまったく変わってしまう人がいます。また、若いころは極道者で悪さもし、周辺の人を泣かせたけれども、晩年になって目が覚めて、素晴らしい人格者になったという例もあります。このように、人格は普通変化します。環境によって、また状況によって変わってしまうのです。
まさに、ゴーン氏の状況を稲盛さんは言い当てているのだと思います。仕事に打ち込んで人格を高め続ける。そのような気持ちを持ち合わせていれば晩節を汚すことはなかったのに、と残念でなりません。