2018/10/15
ひとりごと 軽減税率について
(毎週月曜日に社員向けに社長新聞を発行しています。その末尾の記事、「ひとりごと」を転載します。
世間の出来事をいろいろな側面から見てみようという意図もあるので、かなり偏った表現もありますが、ご容赦ください。 増田昭雄)
消費税は来年10月1日に8%から10%に上げることが決まっています。今回の税率変更で困ることは食料品など一部の税率が軽減税率として8%のまま据え置かれることです。スーパーなどで食料品を買った場合は8%、レストランで食事をした場合は10%です。コンビニでおにぎりを買い持ち帰る場合は8%、イートインで食べる場合は10%だというのです。ということはコンビニは「ここでは飲食できません」と表示して8%を徴収するか、店内で食べるか食べないかを聞いて税率を打ち分けるという、曲芸のようなことをしなければならないのです。
また、企業は売り上げた時にお客様から預かる税額と、仕入れの時に仕入先に支払う税額の差額を納税するのですが、今後はふたつの税額が混ざるので、それぞれを計算しなければならなくなり、システム改修や入力にたいへんなコストがかかることになります。
問題を訴えるべき新聞社は、新聞購読料金が軽減税率の適用を受け、8%に留まるために、いわば口を封じられています。情けないものです。
財政を健全にするためにも消費税額アップは避けて通れません。しかし、例外を設けて制度を複雑にすることは様々な弊害が生じます。軽減税率という国民の人気取りのための悪法はやめてほしいものだと強く思います。