ひとりごと 岸田内閣は残念内閣だ
(毎週月曜日に社員向けに社長新聞を発行しています。その末尾の記事、「ひとりごと」を転載します。
世間の出来事をいろいろな側面から見てみようという意図もあるので、かなり偏った表現もありますが、ご容赦ください。 増田昭雄)
第2次岸田内閣が発足しました。が、やろうとしている内容はあまりにひどいと感じます。
経済対策として40兆円もの支出を発表しました。通常の年間の国家予算は100兆円ですので、このバラマキがどれほど大きい額かがわかります。18才以下の子どもを持つ家庭への10万円給付については、全家庭に渡すか9割の家庭に渡すかで公明党ともめ、公明の山口さんが「自民党に譲歩しました」と言う様子は茶番劇と言わざるを得ません。なぜ18才以下なのかと問われると、じゃあ大学生にも生活困窮世帯にも出します、売上が下がった企業にも給付します、など。その財源を全く示すことができず、無責任極まりない。
マイナンバーカードを取得する人にまたポイントを付与するとのことですが、普及させたいのなら、世論の反発は覚悟したうえで、いついつまでに健康保険証と運転免許証をマイナンバーカードに切り替えると宣言すればいいだけのこと。
「デジタル田園都市構想」というが、デジタル化しなければならないのは、政府や役所だということがわかっていないのだろうか。
8年やっても成果を出せない黒田日銀総裁の首をすげ替えようとしないのは、なぜなのだろう。金利がそろそろ上がりそうだとなれば、今のうちに借りて置こうという動きが出ると思うのですが。
国民の所得を上げますというが、ほとんどの人はあなたに雇われているわけではありません。
拉致被害者の集会で「私の手で必ず拉致問題を解決しなければならない」と語ったそうですが、見込はあるのだろうか。
国の指導者となるなら、自分が泥をかぶり国民を説得して負担を求めることも必要です。ダメな産業には退場してもらい、そこに就いている人たちには別の仕事に変わってもらうことも必要です。岸田さんには残念ながらその考えは全くないと判断せざるを得ません。中国明代の思想家、呂新吾は「深沈厚重は第一等の資質」「聡明才弁なるはこれ第三等の資質」と述べ、深く重く考える人が1等であり、聡明で才弁、頭が切れて、弁舌もさわやかな人は3等でしかないと言っています。岸田さんが総裁選で負けてからの長い期間に考えた「新しい資本主義」がこの程度であったならば、国民のために即刻辞めるべきだと考えます。